メイキング

画力のない人間がアドベンチャーゲームの背景画を作るには

「富山ディアボリカル」では、ご当地感を出したいと思って東京・富山で旅行をかねて撮影ロケをしてきました。

今回は浅草寺・雷門を撮った写真を背景画にするまでの過程を紹介します。

わたしはまったく画力がありません。同じように画力に自信のない方がアドベンチャーゲームで背景画を作られるときに、わたしのやり方がご参考になれば幸いです。

あんた、あまり偉そうに語らないほうがいいわよ。
ほんとうにヘタクソなんだから。

...。

まずは第一歩。背景画にしたい風景を撮影します。

今回は浅草寺の雷門です。大人気の観光スポットなので日中は人がとても多いです。

これは2020年10月のとある日曜日の昼過ぎに訪れましたが、やはり人が多く背景素材として撮影するのは難しいかと思います。

人気の高い景勝地の背景をきれいに撮るには、人のいない時間を狙って撮影することが求められます。

なので、次の土曜日の夜明け過ぎぐらいに撮影をしに行きました。

しっかり背景に人の写っていない雷門を撮影することができました。

次に撮った写真を線画にします。

ただ、画力が皆無なわたしが、
自力でていねいに写真を線画にしていたら膨大な時間を要するし、良いものは出来上がらないでしょう。

出来栄えがダメダメでイヤになって途中で投げ出して、YouTubeで現実逃避するのがあなたのいつものパターンだからね。

...。

というわけで、ここは背景制作専門の業者様(注)に依頼です。

〔注:背景制作依頼といえば、このサイト!というくらいに有名な業者様です。わたしみたいなヘタッピが紹介するのは申し訳なくって実名は出せず、です。何枚か依頼しましたが、いつも良い仕事をしていただいております。〕

業者様にオーダーして数日、ステキな線画を作ってくださいました。(※線が青っぽいです。これはトレースのためにわたしが加工したもので、本来は黒い線で仕上げてくださいます。)

アドベンチャーゲームの背景はカラーにしたいです。

ただ、業者様に作っていただいた線画はモノクロを想定されたものなので色分けしづらいです。

なので線画をグラフィックソフトに取り込み、レイヤーをわけてトレースします。レイヤー分けすることで彩色しやすくなります。ちなみに、わたしの使うソフトはクリップスタジオ(for iPad)です。

ペイントツールのスタンダード【CLIP STUDIO PAINT PRO】

下の画像左側にご注目ください。いくつかレイヤー分けしているのがわかるかと思います。

元の線画をなぞってトレースして、あらたな線画を作っていく。その過程で、なんとなく自分自身の画風に近づいてくるかなとも思います。

完成したレイヤー分けされた線画です。これに色をつけていきます。

こんな感じです。

下の画像でいうと、オレンジ色のレイヤーが線画(モノクロ)、黄緑色のレイヤーが彩色レイヤーです。

レイヤーの分け方は、たとえば雷門だと、「提灯」「屋根」「左側の柱」などというようにしています。

なおトレースや彩色をうまくやるコツとしては、つねにオリジナルの撮影した写真をお手本としてモニターに映して参照しながらやることです。

完成したものです。

写真をていねいに線画にしていくのは、画力ゼロの者にとって、ほんとうに骨の折れる作業です。

なので背景制作専門の業者様にアウトソーシングすることは、とても有効な手段でしょう。(いくらかのお金はかかりますが)

作画の自分らしさ、オリジナリティは業者様に作っていただいた線画を自分のタッチでなぞってトレースをすること・彩色の作業によってある程度出てくるものかなと思います。

ペイントツールのスタンダード【CLIP STUDIO PAINT PRO】

以上、ご参考になればうれしいです。

※クリップスタジオの基本操作の方法、レイヤー分けした描き方はこの本で学びました。